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人材開発

人事として【人材開発】で大切なこと

2026/3/31

その内容では〇〇さんには刺さらないと思うのです!!

とある人材系の社員数約1000人の上場ベンチャー企業様とのやり取りです。

研修の打ち合わせの際に、人材開発の責任者がおっしゃった一言でした。この一言に、久々に衝撃を覚えました。ここにこだわる「本物」の人材開発担当はいらっしゃるのだな、と

本件の経緯を簡単にお話します。

その企業は誰もが知る、上場ベンチャーということもあり、若手社員からも人気の高い企業です。

人材開発責任者も選りすぐりの優秀な方でした。これまで多くの企業様にて様々な育成計画書を拝見してきましたが、群を抜いて綿密かつ実態に即した育成設計計画をお持ちでした。

その計画の中に

「若手階層の仕事スキル+スタンス」の強化!という計画がありました。

そして「仕事スキルは社内人員で内製化して研修うので、外部にはスタンスを変えてほしい」というご要望でした。先方のおっしゃる通りでして、仕事の成果は【スキル】×【やる気】(状況対応型リーダーシップを参考)の掛け算ですから、その双方を行うことはとても理に適っております。

形だけの研修は無駄なので排除したいのです…

先方はインストラクショナルデザインにも精通された方で、この要望を叶えてもらえる研修会社を数々のやり取りをしながら探されていたそうです。ですが、なかなか納得のいくご提案がなかったようで、迷われたあげく当社を見つけてくださいました。

初めまして…からスタートでしたが、当社側のコンセプトを大変理解してくださいました。

考動変容(スタンス強化)、これは最も得意としている分野ですので、その後、先方と綿密に打ち合わせを重ね実施が確定し、先方のイメージ通りの内容のコンテンツがスムーズに整いました。当社はこれまで何度も若手のスタンス研修を実施してきた経験がありますので、高い信頼を寄せて任せていただきました。

研修実施の1営業日前、実施に向けてコンサルタントが準備していると先方からとある質問を頂きました。

【直前にすみません!各ワークの狙いとイメージ、更に説明する内容を具体詳細で共有してほしいです】

とても真剣な方でした。もちろん、運営側の理解がないと三方良しにはならないので、喜んで対応し、ワークや狙い、解説などの詳細をお送りしました。すると、鋭いご意見がありました。

【ありがとうございます!この内容は、確かにみんなには刺さると思いますが、〇〇さんには恐らく刺さらないです!!!】

先方がおっしゃりたかったことは、今回の参加者約39名の対象者には刺さるが、1人の優秀者にはこのワークでは刺さらないということでした。先方からのこの一言をお聞きし、私たちは人事の時に一番こだわっていたポイントを忘れていたなと、初心に立ち戻ることができました。

大半の人材開発(研修)は【39人を優先する】【直前なので、1人には当日に何とかフォローする】ですが、先方の捉え方(拘り)は全く異なり、常に100%にこだわる会社でございました。

確かに点数にすれば99点(高得点)なのかもしれませんが、人事は0→99にすることが仕事ではなく、99→100にするのが最も重要な仕事であります。

なぜなら、社員一人ひとり人生があるわけですし、大切な目的は研修を実施することではなく、一人ひとりがしっかりと考動の変容を成し遂げることであります。

私が人事の時に大切にしていた想いを、先方はきちんと遠慮なく発信してくださいました。

ここを妥協するわけにはいかないのです!

先方のこの想いを私たちは熱く受け止めました。

正直、このタイミングで差し替えたり、数名のために研修内容を変えることで学びが薄くなるというリスク懸念もあります。しかも直前なので検討する時間もありません。かなり難易度が高いご要望ではありました。

しかし、ここは当社の力を発揮する場面だなと思いました。

【考動変容×フルオーダーメイド】

もう一度コンサルタント陣でMTGを行い、その1人にも、40人みんなにも刺さるコンテンツを再度自社開発することにしました。

幸いにも1営業日前は休日を挟んでおりましたので総動員して自社開発を急ピッチで進め、なんとか本番に滑り込ませました。

短い時間ではありましたが、もう一度、ADDIEモデルに立ち戻り、A→Bの変容に至る分析とそれに伴う研修コンテンツの再整備とデモンストレーションを実施しました。

そしてARCSモデルに沿って、特にconfidence(自信)Satisfaction(満足感)観点におけるワーク設計と深い理解を促す導き方、メリルの5段階の統合に結びつく設計を行い納品。何とか、先方も当事者も満足ができる内容に仕上がりました。

当社は若手育成の経験値はそれなりに積んでおりましたし、実績も経験も豊富なコンサルタントが揃っていますので、コンテンツにはそれなりの自信がありました。しかし、まさか直前に【〇〇さんには刺さらないと思います…】その一言が先方から出るとは思っていませんでした。

この一言は当社の会社の在り方・姿勢をもう一度顧みることができ、先方には大変感謝しております。

また、この先方が素晴らしいのは、【他社はどうなのですか?】の質問が一切ない点です。それは、決して他社の話を聞き入れないということでなく、あくまでも自社は自社、他社は他社です。【CC-Cさんはどうお考えですか?】これに徹していました。

つまり、コンサルタントがよく話題で濁す、「他社では▲▲が成功したから、ぜひ御社でもやってみましょう!」や「他社でも、よく▲▲とも言われています」という話を鵜呑みにしない姿勢を貫かれていました。

それもそのはず、他社には他社なりの文化・思想・性格・社員があるわけで、同じ施策でも解釈も成果も全く異なるのです。結論、参考にはなりにくいです。

もし、子どものことを知り尽くした親御さんだとしたら、その子に対して、どこまでを自分で指導をするのか、どのような習い事をさせるのか、どこに通わせるのか、おそらく口コミや噂ではなく真剣に探すと思うのです。

それをこの企業の責任者は体現されていました。もちろん先方は社員の性格や特徴は知り尽くされていました。

改めて、人材育成で大切なことは、みんなの考動がどう変容するか、この施策を積み上げていくことに尽きるのだなと思います。。

その想いつなげていく姿勢を今後も大切にしていきたいものです。

まさにCareer Co-Creation

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